リオデジャネイロで仕事をするのは思った以上にストレスがたまる。ほとんどの人が時間も約束も守らないし、まともに働かない人も多い。イイカゲンだから間違いもいっぱい。だから、ちっとも物事が進まない。
イライラしっぱなしなのだけど、それを補って余りあるのがビーチの存在だ。
潮風を感じながらビーチ沿いをゆったり歩くだけで、もやもやした気分は吹っ飛ぶ。ありがたいことだ。みんなが仕事をしないのも無理はないな。結局、そう思っちゃう。
ビーチではいろんなスポーツを見ることもできる。
まず、歩道沿いのあちこちにトレーニング用の鉄棒が用意されている。懸垂や腕立て伏せで男たちが体を鍛えるのだ。みんなマッチョが大好きで、ナルシストが多いみたいだ。ちなみに、トレーニングジムは都会のいたるところにある。
もちろん、ビーチサッカーやビーチバレーのコートもたくさん用意されている。けっこう、夜遅くまでみんな遊んでいる。
多いのが、バレーのネットを使ったサッカー。言ってみれば、セパタクローのビーチ版だ。足だけでなく、頭や肩、胸をうまく使ってトスを上げ、相手コートに返す。そのテクニックは見ていて飽きない。サッカー王国ブラジルの強さを実感する。
ある日ビーチを眺めていると、見たことのない動きをしている人たちがいた。なんだか、ちょっとぎこちない。しばらくしてやっと分かった。
「ビーチハンドボール」をやっていたのだ。
文字どおり、砂の上のハンドボール。どうやらビーチサッカー用のゴールを使っているようだった。
ただ、問題がある。それはドリブルが困難なことだ。ハンドボールはバスケットのように床にボールを弾ませてドリブルするのだが、砂の上ではいかにも難しそうだ。
そこでパス回しを中心にゴールを目指すのだけど、ドリブルなしでもボールは動く。バスケットと違って3歩まで歩けるので、見ていてそんなに違和感はなかった。
ちゃんとコーチもいて、ポジショニングやパスの方向などを細かに指導していた。真面目にやっているのだ。
ビーチレスリングは取材したことがあったけど、ビーチハンドボールを見るのは初めてだった。調べると、世界選手権も開催されていて、日本代表も存在する。ルールを読むとドリブルの項目もあり、基本的に普通のハンドボールと同じらしい。
何もハンドボールを無理やりビーチでやらなくても、という気はしないでもないけど、意外と楽しいのかもしれない。
結局、みんなビーチが大好きなのだ。
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