2013年6月14日金曜日

タクシー運転手のコンフェデ杯予想


タクシーに乗ると、必ず運転手とサッカーの話をするようにしている。ポルトガル語の勉強になるのと、彼らがどんな考えを持っているのかを知るためだ。

タクシーの運転手はよくサッカーを見ている。サンパウロのタクシー乗り場にはテレビが設置してあり、待ち時間にみんなテレビ観戦しているのだ。お客が来ると、盗まれないようにテレビが入った箱に鍵をかけて仕事に戻る。

これまでたくさんの運転手と話をしてきたけれど、来年のワールドカップでブラジルが優勝するだろうと言った人は一人もいない。口をそろえて「だめだね。いまの代表は弱すぎる」と言う。みんな厳しい見方だ。

それも感情的ではなく、かなり冷静に分析しているようだ。地上波のグローボは、ヨーロッパチャンピオンズリーグをひんぱんに生中継している。試合が始まると、タクシー乗り場や店のテレビをじっと見つめる人だかりがあちこちで見られる。

だから、バルセロナやレアル・マドリード、マンチェスター・ユナイテッドなど欧州のトップチームのサッカーをブラジル人はよく知っているのだ。速いパス回しや組織的な守備の重要性も分かっている。

バルセロナ移籍が決まったネイマールについても、「ヨーロッパの選手は全然倒れないだろ。あいつはすぐ倒れるからダメだ」と比較して批判する。

ブラジル代表の立ち位置についても冷静に分析できてしまうから、かえってあきらめ口調になってしまうのかもしれない。ヨーロッパの情報が少なかった昔の方が、国民全体がもっと自信を持っていたのだろうと思う。

きょう乗った運転手にもコンフェデ杯の予想を聞いてみた。

「ブラジルはダメだね。優勝するのはスペインだと思う。ブラジルの選手は若すぎて経験が足りないよ。この間勝ったフランス戦(ブラジル-フランス戦参照)も1点目はブラジルのファールだったし、最後もPKだ」となかなかの論評ぶりだ。

続けて、「日本も強くなっているよな。ブラジルが勝てるかどうか分からないね」。ここまで言われると、日本を持ち上げてくれて嬉しいというより、ちょっと悲しくなってしまう。なんとか地元優勝して欲しいんだけどな。

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