2013年6月29日土曜日

本田圭佑の焦りを想像する


本田圭佑のACミラン移籍が取りざたされており、多くのサッカーファンが注目している。一番気になっているのは、もちろん本人だろう。

本田が常々口にしているのは「ビッグクラブに行きたい」ということ。そのチャンスを迎えている。

ところで、コンフェデ杯が始まる前に本田は「優勝を狙う」と言い切った。結果は3連敗。イタリア戦に敗れた後、本田が悔し泣きしたという情報も流れた。だれよりも結果が欲しかっただろうし、心から悔しかったに違いない。

その理由に、本田の「焦り」があると思う。

本田は大会前の今月13日に27歳になった。世界のトップを目指す彼にとって、残された時間は決して多くない。

周りを見渡せば分かる。バルセロナに移籍したブラジル代表のエース、ネイマールはまだ21歳。同じくブラジル代表でチェルシー所属のオスカルも21歳だ。

24日に26歳になったメッシは本田の1歳年下ながら、すでに4度のバロンドールを獲得している。

日本選手を見ても、マンチェスター・ユナイテッドで実績を積み始めた香川は24歳。インテルで活躍する長友も年下の26歳だ。

正直、本田圭佑は大成すると思っていなかった」で書いたが、本田はいわゆる「日本人らしい」選手ではない。「日本人らしい」技術の高さや俊敏さを生かす香川や乾、清武らはすぐにドイツのブンデスリーガで活躍した。

けれど、本田の歩んできた道はオランダ2部VVVフェンローからロシアのCSKAモスクワ。ヨーロッパの主要リーグに比べれば注目度の少ない、裏街道だ。ほかの日本選手とは違い、トップを目指すには回り道とも言える。

日本では認められているけれど、本田は「いまだに何も成し遂げていない」と考えているに違いない。中田英寿が引退した年齢は29歳だ。ビッグクラブに入団し、世界が注目する中で活躍するには今回の移籍が最後のチャンスかもしれない。

だから、一つ一つの大会、試合を人一倍、必死の思いで戦っているのだ。


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