2013年5月1日水曜日

戦争はこわい


北朝鮮関連のニュースは一段落し、落ち着きをみせているようだ。

一時はミサイルを発射するのでは、と一触即発の緊張感が漂っていた。日本のミサイル迎撃体制についての詳しい解説も数多く出ていた。

日本や韓国、アジアの安全保障を最重要視する米国が関心を寄せるのは理解できるが、地球の裏側に位置するブラジルの反応も興味深かった。北朝鮮の動向はテレビのニュースで大きく取り上げられ、新聞も写真付きの一面トップで報じられていたのだ。

北朝鮮がミサイルを撃ったところでブラジルには届かないし、朝鮮人が多く住んでいるわけでもない。どうしてそんなに関心があるのだろう。

ブラジル人に聞いてみると、答えは単純。「だって、戦争って怖いじゃないか」

日本では、北朝鮮が実際に戦争に踏み切る可能性は限りなく低いことは分かっている。でも、ブラジルでは冷静な戦力比較なんて関係なく、ミサイルが発射されて戦争が始まってしまったらどうしよう、と心配していたようなのだ。

ブラジルが本格的に他国と戦争をしたのは1864年のパラグアイ戦争までさかのぼる。以降、約150年もの間、悲惨な戦争を経験していない。

南米のどの国ともそこそこ仲良くやっているし、国境紛争で緊張することもない。考えてみると、本当にすばらしい。ブラジルが「希望の国」である理由は、何も経済成長だけではないのだ。

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