2013年5月16日木曜日

W杯応援グッズのカシローラは流行る、と思う・・・


来年のワールドカップに向けてブラジルの音楽家が考え出した新しい応援グッズが「カシローラ」。小さな釣り鐘のような形で、プラスチック製だ。振るとシャカシャカとマラカスのような音が出る。南アフリカ大会でブブゼラが流行ったので、2匹目のドジョウを狙ったというところか。

だけど、この新しい楽器の評判がよろしくない。「南アは昔からブブゼラで応援する伝統があったけど、ブラジルの応援にカシローラなんて使ったことないじゃないか」というのがその理由だ。

実際、試合会場で観客に無料で配って使い方の「レクチャー」をしたものの、反応は薄い。さらに、失点に怒ったサポーターが試合中に次々と投げ込み、ピッチにカシローラの雨が降った。形も悪かった。ちょうど投げやすい形状で、雑誌「Veja」の記事では、手榴弾のイラストを横につけて皮肉っていた。

もっとも、投げられることは想定していたらしい。製造元のアメリカの会社は「薄くて軽量化しているから遠くまで飛ばないし、けがもしない」と説明しているという。ただ、スタジアムがW杯仕様で新しくなったことが誤算。ブラジルのスタジアムは暴動に備えてピッチから遠かったり金網が張ってあったりするのだが、世界基準のW杯スタジアムはピッチとスタンドとの距離が近い。それで、ピッチ内まで届いてしまったというわけだ。

カネの匂いがプンプンするのも、不評の一因みたいだ。値段は1個29・90レアル(約1500円)。カリニョス・ブラウンという音楽家が考え出したのだが、マクドナルドとも提携しているらしい。このブラウン氏、金儲けじゃないのかと聞かれて「金儲けして何が悪い」と開き直った態度をとっている。

FIFAや地元のW杯組織委員会はスタジアムへの持ち込みをどうするか検討する、と言っている。「カシローラの雨」が降ったサルバドールでは禁止されるとの報道もある。でも、マクドナルドはW杯の大事なスポンサーだし、ジルマ大統領までカシローラを絶賛してしまった以上、全面禁止にするわけにはいかないのではと思う。

まあ、W杯は外国から来るサポーターが多いし、彼らは投げ込まないだろう。手頃なお土産としてもそこそこ売れるんじゃないか、というのが僕の予想だ。自分も1個ぐらい買うかな。

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