2013年5月7日火曜日

インドネシア語の時代が来る


20数年前、大学入試の申請用紙に第2外国語の選択欄があった。「これからは中国語の時代だ!」と、さほど深く考えずに中国語を選んだが、実際に入学してみると中国語クラスは一番の少数派。多くはドイツ語やフランス語を選び、中国語を選んだのは1割にも満たなかった。

いまはすっかり逆転した。最も多いのが中国語だ。当時中国語を教えてくれた先生は台湾の専門家で、いまは度々テレビにも登場する教授になった。東大は英語と中国語の両方を話せる人材の育成に力を入れる方針だという。

振り返ると、先見の明があったのではないか。胸を張りたい。

誤算だったのは、大学時代は遊んでばかりで全く中国語が身につかなかったことだ。
前言を撤回して恥じたい。

ところで、今の若い人たちはみんな中国語を勉強すればいいかというと、そうとは限らないのではないか。なぜなら、中国語を話す人はすでにたくさんいるから。昔だったら希少価値があったかもしれないが、これから参入するのは簡単じゃない。

かつての中国語のように、いま需要が殺到しているのはビルマ語を話す人だろう。いきなり民主化が始まり、国が解放された。日本企業をはじめ、外国資本が一気にミャンマーになだれ込んでいる。全く目立たず、細々と隠れるように勉強を続けてきたビルマ語遣いの人たちは、きっと引っ張りだこに違いない。日本にビルマ語を話せる人が何人いるかは知らないけれど。

では、これからは何語がいいのか。インドネシア語の時代が来ると予想してみる。

人口2億3000万人の大国で、資源も豊富。経済成長も続いている。

今年初めインドを旅した時に読んだ地元紙に、国の将来を危惧する論説が載っていた。近い将来、「BRICs」の「I」はインドではなくインドネシアに代わってしまうのではないか。そう書かれていた。

というわけで、若い人たちにはポルトガル語とともにインドネシア語をオススメする。きっと話せる人は少ないだろう。ライバルの多い英語や中国語を勉強するよりも就職に有利なのでは。何の保証もありませんが。


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