2013年5月8日水曜日

ナイフとフォーク、どっちがどっち?


ここ数日、食堂に入るとほかの客の手元を見つめるのがくせになった。
じっと見ていると、ときどき目が合ってしまい、あわてて目をそらすこともある。

気になって確かめているのは、ナイフとフォークの使い方だ。

ナイフが右で、フォークが左に決まってるじゃないか。そう思うかもしれない。
でも、ブラジルは違うのだ。

ブラジルの一般的な食事は、フェイジョンと呼ばれる豆の煮込みと米、それに肉または鶏という組み合わせだ。それをナイフとフォークを使って食べる。

普通だったら左手のフォークを肉に突き刺し、右手のナイフで切る。そして左手のフォークを口に運んで食べる。当然、僕もそうしていた。

ただ、問題なのは豆と米だ。フォークですくって食べるのだが、左手だとどうしてもぎこちない。すくって食べる動作は、利き手の右じゃないとうまくいかないのだ。だから、肉を切るときはフォークを左に持ち、米を食べる時は右に持ち換える。それをいちいち繰り返す。

では、ブラジル人はどうしてるのか。食堂で観察してみた。食事が始まると、おもむろにナイフとフォークを持つ。

おっ。右手にフォーク、左手にナイフだ!

どうやらこの食堂は左ナイフ派が多数のようだ。みんな左手のナイフで器用に切っている。ただ、中には「持ち替え派」も見かける。夫が左ナイフ派で、妻が持ち替え派のカップルも。

同僚のブラジル人に聞くと、彼も左ナイフ派らしい。面白いのは、食事のときは左手でナイフを持つが、果物の皮をむくときは右手だという。

さて、自分はどうしようか。ブラジルになじむために左ナイフ派に転身してもいいけど、日本に帰国したとき元に戻らなかったらどうしようと、ちょっと不安でもある。

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