2013年5月21日火曜日

花粉症の症状が止まった


ブラジルに来て良かったことの一つは、東京で苦しんでいた花粉症の症状がぴたりと止まったことだ。

これまで症状が出たことはなかったのだが、今春の花粉は例年よりも多かったらしく、自分にもついに症状が出た。目がしょぼしょぼしてかゆくなり、くしゃみが出るようになった。ああ、これが花粉症かあとなんだか新鮮な気持ちでいたのだが、どうせブラジルに行くからいいやと我慢していた。

やっぱりかかってみないと分からないんだな。不快な日々が続くと気分が落ち込んでくる。それまであまり気にしていなかった、同じ苦しみの人たちに目が向くようになった。

すると、いるいる。マスクをつけた人たちがいかに多いのか、改めて分かった。これほど多くの人がマスク姿で歩く光景は世界でも珍しいのではないだろうか。薬局にも様々な種類のマスクや花粉症用の薬が売っている。もはや一大産業だろう。

多くの都民が苦しんでいるのに、何か対策は講じていないのか。調べると、ちゃんとあった。「東京都花粉症対策本部」というのが設置されており、花粉の少ない森づくりを目指しているという。広葉樹や花粉の少ないスギに植え替えていくらしい。募金も呼びかけている。「花粉の少ない森づくり運動」の会長は養老孟司さんだ。

そもそも、戦後の植林事業でスギを増やしたのが花粉症の原因だ。木材価格の低迷で林業が衰退、そのままほったらかしにされた。そのツケが回ってきて、みんなが苦しむようになった。時代の要請だったとは言え、その解決に募金までお願いしている。なんだかなあ。

ともかく、ブラジルに来て花粉症から解放されたのはうれしい。マスク姿の人も、1人も見ていない。

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